金沢OB会 大江山製造所を訪問
    8年ぶりの交流で絆深める


  

    日本冶金工業各OB会の皆様こんにちは。
      益々ご健勝のことと拝察いたします。

 平成25年春、北陸新幹線金沢開通を迎える金沢です。
官も民もいったいとなって、あらゆる仕掛けづくりに邁進しているこの頃です。
2時間あまりで、大東京と直結となれば・・・地元の環境はどのように変化するのか。
 単なる通過駅とはしたくない。それには一体となってあらゆる知恵をだし、県外各地
のお客を呼び込もう。加賀百万石の意地にかけても。というわけです。

 皆様方のご来沢を願っています。

 さて、ご案内のとおり金沢OB会は、昨秋結成30周年を迎えました。
その節は冶金工各OB会の皆さんに支えられ、記念すべき祝賀会を開催する事も
出来ました。
 今回記念すべき行事の一環として「大江山訪問」を企画し、このほど交流を深めて
まいりました。
 企画実現に向け、現地事業所、労働組合、OB会の皆さんの大変なご苦労をいただき
心から感謝いたしております。

 5月28日(火)朝、金沢OB会メンバー19名を乗せたマイクロバスは順調に運行、途中
福井県小浜市の名刹「明通寺」に立ち寄り参拝をいたしました。
 大同元年(806)桓武天皇のとき創建され本堂、三重塔など鎌倉時代中期の建造物に、
また樹齢500年といわれる榧の木など目を見張るものがあり、神秘的雰囲気を醸し出し
ていました。 

 宮津市に向けひたすら南下、12時半過ぎ大江山製造所に到着、お世話いただいた皆さん
のお出迎えに感謝しつつ昼食をいただきました。
 ご存知のように評判の工場食に、我らは舌鼓をうつことしきり。
大江山の皆さんのエネルギーの根源は、まさにこの食事にありと思わせる手の込んだメニ
ューです。
 工場見学まえに、DVD放映引き続いて野田所長より歓迎の挨拶から工場概要、特に電気
を必要としないニッケル精錬について分かり易く説明していただきました。
 インドネシア、ニューカレドニアから25日もかけて運び込まれた赤土、わずか2%にも満たぬ
ニッケルを抽出するプロセスに感心するばかりです。
 質疑の中では環境問題やニッケルを取り巻く現況などにもふれ、厳しい環境に立ち向かう
経営に理解を深めることができました。

 ロータリーキルンのカットモデルモニュメントにのぼり記念撮影をすることになりました。
あの戦艦「大和」と同一サイズの鋲を使っているとの事でした。
当時喫緊の国策の一端にふれるようでした。    

 工場見学は、鋳造工場勤務を経験した金沢メンバーにとって、もっとも関心のあるもので、
操業70年を迎えた工場の維持管理の困難さを充分にわきまえているつもりでした。
 しかし実見して、設備メンテは勿論のこと、土、粉塵、水と格闘し環境改善に立ち向かって
操業するスタッフ、現場マンの努力に敬服するばかりです。
 システム化が進んでいるキルン操炉とはいえ、安定操業にはいまだ経験がものをいう場面
が相当あり、技術、技能の継承も重要な課題であることが伺われた
 見学は、往時の自分を重ね合わせ述懐しながらの貴重な体験となりました。訪問した我々
にはとても有意義なものでした。
 現役を離れましたが、日本冶金工業の弥栄を願う気持ちがたかまったことと思います。

 関連会社の宮津海陸運輸の皆さんにもお世話になりました。
加悦SL広場では、鉄道マニア垂涎の的たる蒸気機関車、客車27輌が勢ぞろいし、我々を迎
えてくれました。
 文明開化の象徴たる機関車の汽笛が今にも聞こえてくる停車場の雰囲気たっぷりの広場
で説明を受けました。

 翌29日には、本船での鉱石荷役作業の見学をする機会を得ました。
鉱石専用船「丹後クィーン号」積載重量5万5649トン、2007年(平成19)就航の新品?です。
 宮津海陸運輸本社前の宮津港より、通船で本船直近に待機する艀真横で見学することが
できました。
 さすがに「丹後クィーン」は大きい!!  喫水線がたかくなっていたからでしょうか。
しかもこれまでは8日間の作業だったのが、「丹後クィーン」は積載量が増えたが6日間で
完了、大幅な効率化が図られたとのことでした。
 でも天候がよければ問題ないが、荒れているときの作業は・・・と心の中で思ってしまいました。
宮津湾・水道・阿蘇海を行き交う艀の運行も頻繁で、タイミングよく廻旋橋可動も見る事がで
きました。

 さて、前日の懇親会の話に戻ります。
はしだて双輪荘を会場に事務所、労組、OB会メンバーとの会食となりました。8年ぶりの交流となり
ましたが、野田所長はじめ出席の方々には顔なじみも多く、感謝の挨拶もそこそこに、興奮状態の
呈となり、長かった時間の溝を埋めるかのごとく豊富な話題につきぬ交流となりました。
 少々座も乱れがちになりましたが、我らのご無理なお願いを受け入れていただき過分なお持て成し
に「感謝」の一語に尽きる懇親会をお開きとしました。

 大江山製造所の皆さん、大江山OB会のみなさん、本当にありがとうございました。
ますますのご健勝を願って巳みません。  それでは「ご安全に!」